2011年6月30日木曜日

6/15 仙台箪笥 東北芸術工科大学

仙台箪笥伝承館、門間箪笥店に行ってきました。
仙台箪笥は、漆を何度も塗り重ねられていて、伊達政宗好みの、華やかな仕上げになっているようです。
代表の門間さんと一緒に同行してくれた、仙台在住の工業デザイナーの加藤君。

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その後、加藤君の母校でもある、山形にある東北芸術工科大学に行ってきました。
デザイン科の助手の山田さんにご挨拶をしに行って来たのですが、芸工大は山形市内を見渡せる、見晴らしの良いところに立っていて、よかったです。 産学共同でプロジェクト等、活発に動かれていて、興味深かったです。

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6/14 遠野 盛岡

岩手県の遠野に行ってきました。
柳田國男が民話を研究した場所として有名です。
昔話の保存が非常に盛んな所で、語り部の方の昔話を聞いてきました。オシラサマの話、河童の話などを聞きました。
昔は樽作りなども盛んだったようです。

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遠野は災害復興拠点になっているので、近隣の宮古等の被災地への支援を積極的に行っているようでした。東北はだいたいの土地が東へ進むと被災地に当るので、どの都市も支え合っていたのがとても印象的でした。
震災後は遠野自体の観光客も現象しているのに、それでも皆で支え合いながら生きている東北の人たち。とてもたくましく思いました。

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その後また盛岡に帰って、南部鉄器の工場の見学に行ってきました。
とても薄く製造するというのが、絶対に手作業でないとできないものなんだそうです。
実際に半分に切断された鉄器を見たいのですが、鉄の鋳込みとは思えない程薄く出来ていて、びっくりしました。

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6/13 青森県 弘前

青森県の弘前に行ってきました。

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弘前ねぷた

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弘前こけしの職人さん

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弘前こけし

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津軽こぎん刺し

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ねぷた絵

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金魚ねぷた

津軽藩ねぷた館を訪ね、津軽塗や津軽こけし、津軽三味線、こぎん刺し等を見てきました。
職人さんにご説明をして頂いたのですが、津軽塗の模様は独特なものです。
こけし自体は東北の色々な所で生産をされているのですが、場所によって形式が違います。
初めて青森に行ったのですが、文字通り青い森という雰囲気で、囲まれた山々が針葉樹の深い森の中に囲まれていて、他の東北のエリアと比べて独特でした。断然に他の県と比べて、針葉樹が多かったように感じます。
JRが東北ディスティネーションキャンペーンの一環で、今青森がとりあげられている事もあり、はやぶさを使って、東京から新青森まで来ておられました。

6/12 仙台の被災地へ

仙台の友人の家の付近の被災地に車で出向きました。

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車で10分くらいの所にある多賀城の付近に行ったのですが、付近に住んでいる友人も驚いていたほど、とても被害の大きいエリアでした。場所によっては家の塀のブロックしか残っていないほど、見事に何もかもが破壊されていました。
このエリアにお住まいの方の話だと、都市化された住宅地であったので、まさかこの辺りまで津波がくるとは誰もが警戒をしていなかったようです。津波警報も聞こえなかった人もいらっしゃったとか。車で逃げている途中に津波に遭い、そこで亡くなられた方もたくさんおられたようです。
仙台に行ってみて不思議だったのは、案外被害のなかった仙台のエリアの方だと、まだ被災したエリアにいったことがない人がいたりとか、街の中心部はほぼ機能しているので、中心部にいると、まったく津波や大地震があったとは思えない感覚になることです。親戚が友人が津波の被害に遭われた方は、懸命に被災地に向けて活動をされている方は多いのですが、案外、皆が皆で被災地を体験されたような状況ではないようで、かなり一個の都市でも温度差は感じました。
もちろん皆、協力的で、皆で頑張ろうという気持ちで動いているのですが、東京や海外から見ていた、仙台全体が被災したというようなイメージとは少し違いました。ただ、東京とは違い、テレビ番組の宣伝などは、自粛モードで、がんばろう仙台、というCMがまだまだ多かったです。
仙台市内の避難所は、ほとんど皆仕事を探しに行ったり、親戚の家に滞在したりしているようなので、避難所自体の規模が小さくなって来ているようです。ここでもやはり、百聞は一見に如かずでした。

6/11 一ノ関 - 盛岡

一ノ関に行き、京屋染物店の蜂谷さんを訪ねて、染め物、手ぬぐいの工場の現場を見学させていただきました。
若い方が働かれていて、活気のある現場でした。

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盛岡に行き、いわての試食サイト けろっこのプロジェクトマネージャーをされている古館さんに盛岡の伝統工芸についてとてもご丁寧にご案内していただきました。
南部鉄器や南部古代型染め、絞り染め、木工品など、盛岡で有名なお店を訪ねました。

盛岡には若いデザイナーで首都圏から移住されている方もいるようで、北の京都と言われているように、工芸品や、デザインの感度が東北の他の都市と比べて高かったように感じます。古い町並みも残っているところもあり、観光として訪れるのにも楽しめると思いました。

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草紫堂

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鈴木主善堂

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小野染彩所

ちょうどこの日は、国の重要無形文化財に指定されているお祭り、チャグチャグ馬コがあり、伝統の衣装を着たカワイイ子供達が馬に乗って行列をしていて、非常に興味深かったです。

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チャグチャグ馬コ

2011年6月12日日曜日

6/10 仙台 秋保工芸の里とwow

仙台の秋保工芸の里に行ってきました。
秋保自体は温泉地として有名なところです。
あまり時間が取れなくて、残念ながら全てを見る事はできなかったのですが、以下の三つの工芸の職人さんの様子を見て、お話を伺ってきました。

玩愚庵こけし屋鈴木明さん。仙台系こけしの三代目。
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現代風にアレンジされたこけしがとにかくかわいいです!

我妻こけしの我妻さん。
我妻さんは、こけしの他にもたくさんの種類の工芸品を作られておりました。
ご丁寧に工房内も案内して頂けて、とにかく良くしてもらえて嬉しかったです。
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埋もれ木細工の職人さんの小竹考さん
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この埋もれ木細工は後継者の方がいらっしゃらないようで、小竹さんが500年続いた最後の職人さんなんだそうです。一本の木を彫ってつくられる箱などとにかく信じられないような技法で、驚きました。こういう伝統を続けていければよいのにと思います。

その後、wow仙台のオフィスに今のプロジェクトの説明がてら、遊びにいってきました。
お忙しい所お邪魔してしまってすみません、、! 最近やられたミラノサローネのキャノンのインスタレーションの作品が話題になっていましたよね。色々な話をお伺いしてきました。

Tent Londonで去年会い、今年東北芸工大を卒業された加藤君に案内してもらったのですが、本当に感謝です〜!

2011年6月10日金曜日

山形 真室川の漆

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山形の真室川に来ています。漆の産地です。
今日は真室川のうるしセンターと民族資料館に行ってきました。
漆の塗られて行く行程を、漆職人の佐藤学さんに色々ご質問をさせていただきながら、見学をしてきました。
佐藤さんは、次々と後継者が後を断つ中、若い漆職人として産業を盛り上げようと、頑張っておられる方です。
漆塗りは、場合によっては塗りの行程が30工程あるという位、とても手の込んだ塗装。
漆は何回も塗り重ねることで強度を増し堅牢な塗膜を形成する素材なのです。
漆は燃やしても有害物質が出ないし、キレイに保管をし、使えば1000年は持つものなんだとか。木のやわらかい感触に塗装された美しく独特な色合いが興味深かったです。
その日の温度などでも色が変わるとても繊細な素材です。

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漆職人の佐藤学さん。

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ロンドンで友人、ようこさんのお父さん、準一さんに本当に親切に案内して頂きました。
幅広く趣味を持たれている方で、日本昔話の朗読、俳句、書道、プログラミング等色々な事に興味を持たれていて、話がつきる事がなかったです。本当にありがとうございます!

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民族資料館にもいってきました。林業が盛んで、いろいろな昔の林業の道具が展示されていました。あと、わらじや民具など。雪国ならではの生活の工夫がされているのが面白かったです。

明日は仙台にいきます!

2011年6月6日月曜日

全国伝統的工芸品センターに行ってきました。

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池袋にある、全国伝統的工芸品センターに行ってきました。
東急百貨店の1.2階にあるのですが、全国の伝統工芸品がプライスつきで売りにだされていて、大体の値段等を把握するのによい機会でした。
東北のまげわっぱ、こけし、漆、鉄器など面白い素材がたくさんありました。

東北もしくは、東北以外の地域で和紙の産地も訪れられたらいいなと思っています。

2011年6月4日土曜日

色々な企業にご挨拶をしてきました&デザイナーと被災地の関係

BEDG主催のチャリティーのデザインプロジェクトの為にGive-a-Smile Toysのプロジェクトを他のデザイナー達共同で出展をしていた (詳細はこちらです http://sayuujin.blogspot.com/2011/06/give-smile-toys-at.html)ので、その時間を合間縫って、日本の工芸系の産地のお店を訪ねて、ご挨拶に何件かの企業様方に名刺交換をさせて頂いてきました。

南部鉄器など、岩手の産地の方もいらしていて、奥州市の鉄器の産地の方、東北の産業のハブをやられているNPOの方、銀を使った抗菌製品を取り扱っているメーカーなど色々と面白そうなメーカーの方々と直接お話をして、ご挨拶だけでもさせて頂く事ができました。

日本の中小企業は、色々な事をやろうとしているし、なんとかしようと思っている意気込みが感じられてとてもいいなと思いました。
ただ、この展示会は東京の大きな展示会なので、まだまだここにも出していない企業で、おもしろい企業はいっぱいあるはずなんです。特に、こういった展示会では代理店が束ねてこられている事が多いでしょうから、その下で働かれている実際の現場で作っていらっしゃる職人さんや町の商工会議所を訪ねて、そこと直接取引ができるようになるのが理想です。

やはり震災後に展示が取り消しにならざる終えなかった企業も多かったとのことでした。とても残念な事です。震災で益子焼の産地は9割の竃が消滅したらしいという事等ききました。
被災地に実際行かれて、デザイナーとして何かができないか、活動をされているプロダクトデザイナーの佐野正さんが行われている「Design&trade震災復興支援ボランティア」 http://designtrade.jp/ 
について佐野さんにお伺いしてきたのですが、被災地に関してはとてもじゃないけどまだまだデザインのプロジェクトを考えられるような余裕のある状況ではないようです。製品開発をして役に立つようなモノで助けになりたいと考えておられるようなのですが、とにかくモノ不足がないことを解消することが先。佐野さん達の判断としては、デザイナーとして取引のある会社から余っているものなどで被災地にモノを調達すること、そういう本当に役に立つ事から始められたとのことでした。
実際、現場では政府の対応が柔軟でなさすぎて、例えば1000個以上だったら市町村、それ以下だったら町内会、、のような感じで、とても事務的な割り振り方しかされず、実際に人々に品が流れるまでに非常に時間がかかってしまう状態なんだそうです。
そういう理不尽な状況を解決するために、佐野さんをはじめ、デザイン&トレードの方々は、とにかくモノを必要な所に届けることから始めたそうです。
とにかく被災地というのは、足を運んでみないと絶対に分からないと皆が口をそろえていうので、私も行って来ようと思います。

ただ、それでも私のこのプロジェクトに関する最終的な目標はチャリティーでなく、経済復興と、我々デザイナーも潤うことなので、趣旨は違ってきますが、それでもやはり被災された方の現場に行ってみることは重要だと感じます。

これからは9日に山形、10日仙台、11日盛岡と足を運ぶつもりです。その後被災地のほうにも足を運びます。英NPOの手作り人形のプロジェクトの件のオーガナイズをしないといけないので、どこに行くかが決まってはいないのですが近日決めます。

明日の朝日新聞の朝刊、東京版にTohokuLondonの左右田が他で絡んでいる英国デザイナーの震災支援ギフトの記事が掲載される模様です。
あとYahoo newsにも載りました。Tohoku Londonとは別のプロジェクトGive-a-Smile-toysの件でです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110601-00000074-jijp-soci.view-000